【バンコク=原川貴郎】安倍晋三首相は4日、訪問先のタイ・バンコク郊外で、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との首脳会議に出席し、ASEANが6月に打ち出した独自の「インド太平洋構想」に対する全面的な支持を表明した。
地域協力に関し、開放性や透明性、国際法の尊重を重視するインド太平洋構想は、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想との共通点が多い。首相は両構想の「シナジー(相乗効果)を追求したい」と述べた。
また首相は、質の高いインフラや女性支援などの分野で、国際協力機構(JICA)の出資・融資を倍増させる「対ASEAN海外投資イニシアチブ」を発表した。
南シナ海問題をめぐっては、中国への名指しは避けつつ「現状を深刻に懸念している。ASEANの国々が声を一つにして、悪化する現状に対して改善を求めていくことが必要だ。日本も最大限の協力を惜しまない」と述べた。
首脳会議は、ルールに基づくインド太平洋地域の促進などをうたった共同声明をとりまとめた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース